泌尿器科

お知らせ

診療科紹介

当院泌尿器科は常勤医3名体制です。山崎医師は泌尿器科全般に関して診療を行っていますが、特に男性不妊症を専門としており、婦人科・リプロダクションセンターと連携して専門的な治療を行っています。不妊症を扱っているクリニックからの紹介で検査や手術等を行うこともあります。
特に2014年度より両側精索静脈瘤に対する腹腔鏡下根治術を導入し、より低侵襲で迅速な治療を行えるようになりました。
2015年より勤務している西嶋医師も泌尿器科全般に関して診療を行っていますが、長年の診療経験と介護領域での経験知見をもとに、高齢者にやさしい診療を実践しております。
その他、非常勤ではありますが、和久医師は女性泌尿器疾患を専門分野としています。2011年に開設した女性泌尿器科外来には、近年高まっている女性泌尿器科疾患診療へのニーズがを反映し、近隣施設だけでなく遠方の施設からの紹介、当院で診療を受けた方の紹介などで受診する方が増えています。

外来診療

一般外来は、月~土の午前中は毎日開設しており、月・水は2診体制とし、できるだけ多くの方を診察できるように、また、木曜は午後に1診開設し、さらに受診しやすい体制にしています。
2018年度はのべ14,604人の方の外来診療を行いました。急患に関しても出来る限り対応しております。小児も含めて泌尿器疾患全般の診療を行っており、排尿症状や尿路感染症、尿路結石など様々な疾患の患者さんが受診します。また、泌尿器悪性腫瘍についても、入院・通院を通じて最良の治療を提供できるように筑波大学附属病院とも連携をとっています。
一方で、男性不妊症や女性泌尿器科といった専門性の高い分野についても力を入れて取り組んでおり、土曜日午前中と、月曜午後に男性不妊専門外来、水曜日の午後には隔週ではありますが、女性泌尿器専門外来を設けています。
治療も可能な限り外来で施行する体制を整えており、体外衝撃波結石破砕治療や、抗癌剤治療の一部、尿失禁に対する干渉低周波治療などを外来で行っています。

入院診療

外科的治療目的の入院としては、精索静脈瘤根治術目的の入院が山﨑医師が赴任した2014年度より増加しています。(入院患者数:延べ1615人(2018年度))
膀胱癌、腎盂尿管癌、腎臓癌等の悪性腫瘍手術、尿路結石手術や前立腺生検は従来通り継続的に入院手術治療、検査入院を行っていますが、2017年1月よりホルミニウムレーザーが配置され、それまで試験的に行われていたレーザーによる砕石術や前立腺肥大症に対する前立腺レーザー核出術(HoLEP)も定期的に実施できるようになり、特に尿路結石治療は、導入前の2016年度は22件でしたが、 2017年度は51件、2018年度は57件と増加しています。
手術以外の入院目的としては、尿路感染症の治療、腎盂尿管癌、膀胱癌に対する化学療法、腎臓癌に対する分子標的薬導入、緩和医療、血尿による尿閉や、外傷による緊急入院、泌尿器科がない施設からの転院にも応じている。特に高齢者施設の増加に伴い、結石による尿路閉塞を原因とする閉塞性腎盂腎炎に対する緊急尿管ステント留置術の要請も増え、できる限り対応するようにしています。
医療の標準化及び入院期間の短縮を図る目的でクリニカルパスを導入し、現在は殆どの手術治療等に拡充され、さらに使いやすいものへ再編しています。

外来診療表、休診・代診情報

外来診療表
休診・代診情報
日付 時間帯 休・代診 担当医師 代診医師・その他
2020.4.13(月) 午前 代診 内田医師 山崎医師
2020.4.13(月) 午後 代診 内田医師 山崎医師
2020.6.18(木) 午後 代診 山崎医師 内田医師

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主な疾患

当院では、癌、尿路結石、尿路感染症、排尿障害などを含む泌尿器科疾患全般の診療を行っているが、最大の特徴は、専門性の高い分野である男性不妊症及び女性泌尿器科の診療を行っていることです。これらの分野については、専門的診療を行っている施設が少ないため、他院からの紹介で遠方より受診される方もいらっしゃいます。また、前立腺肥大症に代表される排尿障害の方も多く受診されています。
また、当科では、できる限り患者さんの負担を減らすよう、入院期間を短縮し、可能な限り通院での診療を行うようにしています。そのため、体外衝撃波、抗癌剤治療の一部などは外来でできる体制を整えています。また、入院診療においては、医療の標準化及び入院期間の短縮を図る目的でクリニカルパスを積極的に導入しており、対象疾患を徐々に増やしています。常に更新される診断・治療方法に対する情報を得るため、積極的に学会等にも参加し、新しく得たな情報を診療に生かすようにしています。

男性不妊症

当科では当院婦人科と連携して男性不妊症診療を行っています。乏精子症(精子の数が少ない)や精子無力症(精子の動きが悪い)に対する薬物療法や精索静脈瘤に対する腹腔鏡下高位/顕微鏡下低位結紮術、閉塞性無精子症に対する精巣内精子回収術(Conventional.TESE)、非閉塞性無精子症に対する顕微鏡下精巣内精子回収術(Microdissection-TESE)などに対応しています。不妊カップルの約半数では男性側にも原因があると言われています。他の施設からご紹介頂く男性不妊症患者はもちろんのこと、そうでない方もパートナーと同時に受診して、精液検査や静脈瘤の有無などをチェックされることをお勧めしています。また精液検査のみご希望の方、不妊以外の精索静脈瘤の症状がある方(陰嚢痛、精巣の萎縮)にも対応しています。

女性泌尿器科

女性泌尿器科で最も多い疾患である骨盤臓器脱と尿失禁は合併していることも多く、両者は密接に関わるため、これらを総合的にとらえて診療する必要があります。骨盤臓器脱は婦人科、尿失禁は泌尿器科でそれぞれ診療をすることが多いのですが、これを総合的にとらえて診療を行うことができるのが女性泌尿器科です。
当院では、完全予約制(再診のみ)の女性泌尿器科専門外来を開設しており、女性医師が一人ひとりに時間をかけて診療を行い、ご本人の希望もふまえて個々の状態に合わせた治療方針(手術療法、薬物療法、行動療法その他)を提案しています。

医師紹介

その他

手術実績

経尿道的膀胱腫瘍切除術、経尿道的尿管砕石術(TUL)など内視鏡手術の件数が多く、2017年1月よりホルミニウムレーザーが配置され、レーザーを用いたTUL、軟性尿管鏡を用いた腎結石砕石術(fTUL)や前立腺肥大症のレーザー核出術(HoLEP)も実施可能になり、前立腺肥大症の手術はTUR-PからHoLEPでの実施が常態となりました。
腎癌、腎盂尿管癌に対しては原則鏡視下での根治的腎摘術、腎尿管全摘術とし、また、小さな腎癌に対しては、開腹術ではありますが、腎部分切除術を積極的に行っています。
当院での男性不妊症関連の手術に関しては、精索静脈瘤根治術は、片側(主に左側)症例に対する顕微鏡下精索静脈低位結紮術(顕微鏡で拡大しながら静脈を1本ずつ結紮し動脈とリンパ管を温存する)と共に、両側症例には腹腔鏡下精索静脈瘤高位結紮術を実施。特に顕微鏡下低位結紮術は、術者一人でできる体制としています。
閉塞性無精子症に対しては、精路再建術にも取り組んでいます。無精子症に対する精巣内精子回収術(顕微鏡下含)も実施。ただ、胚培養士等のコメディカルのマンパワーが限られており、婦人科領域での対応を休止して対応しなければならず、月間実施件数に制限を設けざるを得ない状況です。その状況で、緊急に要請があるがん治療前の精巣内精子回収術についても制約がある中で出来る限り対応できる方法の模索として、院外の胚培養士の応援の可能性を探るべく、胚培養士の研修も兼ねて院外胚培養士による研修会を開催しました。がん治療前の精巣内精子回収術も体制を整え更に対応できるようにしたいと考えています。

手術名 2012
年度
2013
年度
2014
年度
2015
年度
2016
年度
2017
年度
2018
年度
副腎摘除(開腹) 1 0 0 0 0 1 0
根治的腎摘除術(開腹) 0 5 4 1 0 0 0
根治的腎摘除術(鏡視下) 3 5 4 6 4 7 3
腎部分切除術(開腹) 0 0 3 2 2 2 1
腎尿管全摘膀胱部分切除術(開腹) 3 1 2 0 0 0 0
腎尿管全摘膀胱部分切除術(鏡視下) 3 0 4 2 4 0 5
尿管切石術 1 0 0 0 0 0 0
経尿道的尿管砕石術(TUL) 9 11 17 14 20 38 48
軟性鏡を用いた経尿道的尿管砕石術(fTUL)  0 0 1 4 2 13 9
尿管膀胱吻合術 1 0 0 0 0 0 0
経尿道的膀胱腫瘍切除(TUR-BT) 41 47 67 50 58 61 34
経尿道的電気凝固術 0 0 3 0 0 2 1
膀胱全摘除術(開腹) 4 1 0 0 1 3 1
膀胱部分切除 1 0 0 1 0 0 0
膀胱憩室切除術 1 0 0 0 0 0 0
膀胱切石術 1 0 0 0 0 0 0
経尿道的膀胱砕石 3 12 7 4 9 12 9
前立腺生検(麻酔下) 1 1 3 3 77 106 90
根治的前立腺全摘除術(開腹) 1 4 5 5 1 0 1
経尿道的前立腺切除(TUR-P) 9 12 17 8 2 0 1
経尿道的レーザー前立腺核出術(HoLEP) 0 0 6 7 6 15 9
被膜下前立腺摘出術(RPP) 1 0 0 0 0 0 0
内尿道切開 1 0 1 1 0 1 1
尿道カルンクル・尿道脱 1 2 1 1 1 1 0
TVTスリング手術 1 0 0 0 0 0 0
TVM手術 2 0 0 0 0 0 0
骨盤脱手術その他 3 8 6 0 0 0 0
包茎手術 15 7 2 8 9 6 5
陰茎癌・陰茎切断術 2 0 0 0 0 0 0
鼠径リンパ節郭清 2 1 0 0 0 0 0
精巣固定術 0 1 3 1 2 3 1
精巣静脈高位結紮(開腹) 9 15 0 0 0 0 0
腹腔鏡下精索静脈高位結紮 0 0 15 30 41 21 7
精巣静脈低位結紮(顕微鏡下) 2 8 21 12 27 83 91
精巣癌・高位精巣摘出術 2 1 0 3 4 1 5
精巣摘出術 1 1 4 2 2 8 4
精巣内精子採取(TESE) 5 5 3 0 4 6 5
精巣内精子採取 顕微(MDTESE) 9 10 8 6 10 7 13
精巣生検・精管造影 1 0 0 0   3 5
精液瘤切除 1 1 0 0 0 0 0
陰嚢水腫根治術(小児・交通性) 2 0 1 0 0 0 0
陰嚢水腫根治術(成人・非交通) 3 3 5 4 6 4 7
精管切断術(パイプカット) 0 0 1 0 4 3 2
精路再建術 0 0 0 1 0 6 2
その他 6 12 12 6 7 8 11
152 174 226 182 303 421 371
ESWL 45 63 61 76 58 56 26
検査実績

泌尿器科疾患全般の診療に必要な検査の大半を施行しています。排尿症状を主訴に受診される方が多いため、外来診療中に尿流測定、残尿測定等を行っています。複雑な排尿障害や尿失禁の診断、治療方針の検討の際は、専門的な排尿生理機能検査である尿流動態検査を行っています。また、膀胱鏡や超音波検査等も外来診療中に施行。上部尿路腫瘍が疑われる症例や尿管狭窄の症例の診断には、透視下で逆行性尿路造影検査や分腎尿採取等を行います。経直腸的前立腺生検は1泊入院で、全身麻酔下に手術室で行い実施しています。

主な泌尿器科検査件数(2018年度)
経直腸的前立腺生検 90件
膀胱尿道ファイバースコピー 437件
尿流量測定 242件
残尿測定 2157件
尿管ステント新規挿入 24件
経皮的腎瘻造設術 5件
学会発表・論文
リレー・フォー・ライフ・ジャパン茨城2018 (つくば) 2018/5/19
精子の凍結保存 ~がんが治った後、父親になるために~
山﨑一恭
第63回 日本生殖医学会学術講演会 (旭川) 2018/ 9/7)
男性不妊症患者に対する片側および両側精索静脈瘤根治術、保存的治療の比較 ~精液所見改善と妊娠成立のtime course~
山崎一恭、内田将央、枝元直子、相野谷陽子、森悠樹、長谷川裕子、北直喜、和田篤、岡本一、(桐友クリニック新松戸)塚本定、(筑波大学医学医療系産婦人科)川崎彰子、(筑波大学医学医療系腎泌尿器外科)西山博之
第112回日本泌尿器科学会 茨城地方会 (水戸) 2018/10/7
後腹膜原発セミノーマの治療4年後に発生した右精巣腫瘍に対して、逆行性射精治療及び精子凍結保存後に高位徐睾術を施行した一例
山﨑一恭、内田将央、鈴木恵子、河合弘二、西嶋由貴子
第32回 日本泌尿器内視鏡学会総会 (仙台) 2018/11/27
日本泌尿器内視鏡学会軟性尿管鏡ガイドに下腎杯に尿管を吻合した腹腔鏡下尿管腎杯吻合術の一例
山崎一恭、内田将央、西嶋由貴子、(筑波大学医学医療系腎泌尿器外科) 星昭夫、西山博之
栃木県 男性不妊講演会 (宇都宮) 2019/2/3
妊活中のカップルの皆さんへ ~男性不妊:治療の実際と健康に与える影響~
山﨑一恭
第9回 日本がん・医療学会学術集会 (岐阜 )2019/2/10
茨城県におけるがん治療前精子凍結保存
~泌尿器科医は妊孕性温存治療をどう捉えているのか~

山﨑一恭
第113回日本泌尿器科学会 茨城地方会 (つくば) 2019/2/10
当院における腫瘍治療前精子凍結保存の現状
内田将央、山﨑一恭、西嶋由貴子、当院病理部、筑波大学附属病院泌尿器外科
著作
特集 エキスパートの内視鏡手術―コツとピットフォールⅡ
9.男性不妊治療における腹腔鏡手術
山﨑一恭、 渡邊倫子、 岩本晃明
産婦人科の実際 67巻4号 (2018年4月)
別冊 日本臨牀 領域別症候群シリーズ No.3
46、XX精巣性性分化疾患
山﨑一恭、渡邉倫子、岩本晃明 2019/1
研修講演会
地域で支える男性不妊診療セミナー
~病診連携によるTESE/ICSIの体制構築をめざして~ (院内)2018/12/26
講師 大阪鉄道病院生殖補助医療胚培養士 内野義彦 

一般財団法人筑波麓仁会 筑波学園病院

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