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SEET法Q&A

Q1.SEET法とはどういうものですか?

胚(受精卵)は、卵管を通り子宮に着床するまでの間に分割が進みます。また同時に、子宮の状態も着床しやすい状態に整い、そこに胚が着床し妊娠が成立します。子宮の状態を着床しやすく整える働きは女性ホルモンにもありますが、胚が分割していく間に分泌される、何らかの物質にもよると考えられています。体外受精では、胚の培養を体外で行うため、この胚からの物質が子宮に働きかけることができません。それが着床障害の一つの原因になっているのではないかとして考案された方法が、この子宮内膜刺激胚移植法:Stimulation of Endometrium-Embryo Transfer; (SEET)です。これは、胚を培養した培養液を、胚移植の前に子宮内へ投与することで、培養液に含まれる胚からの物質によって子宮内膜を着床しやすい状態へ整えようとする方法です。

Q2.方法を教えてください。

採卵周期に胚盤胞および、初期胚から胚盤胞まで培養した培養液を凍結保存しておきます。そして、融解胚移植を行う際に、融解胚移植の3日前に外来に来ていただき、凍結しておいた培養液を融解して子宮内に注入します。この培養液には、胚盤胞から分泌された因子が含まれており、この因子により子宮内膜が着床しやすい内膜に整えられるといわれています。次いでその3日後に入院し、胚盤胞を移植します。 (※SEET法は原則的には融解胚移植の3日前に行いますが、休日等の関係で不可能な場合には2日前に行います。)

Q3.どのような方が適応になりますか?

SEET法 現時点では、本治療の適応として確立されたものはありませんが、以下のような方を対象とします。

  • 体外受精反復不成功
  • 着床障害が疑われる場合
  • 高年齢
  • その他

患者さんご夫婦が希望される場合、医師と十分ご相談した上で施行いたします。

Q4.SEET法による妊娠率はどうなのでしょうか?

通常の方法よりもSEET法を行った方が妊娠率が高いとの報告がいくつかあります。ただしSEET法を考案した医師の論文によると、「SEET法は良好な胚盤胞では明らかにその効果がみられるが、すべての胚にその効果が見られる訳ではない。」と論じています。
SEET法は新しい試みであり、世界・日本でもまだ十分なデータがないのが現状です。

Q5.培養液の凍結保存期間はどのぐらいでしょうか?

培養液の保存期間は凍結保存胚が存在する期間とします。したがって、凍結保存胚がすべて無くなった時点で凍結培養液が残存する場合、それらすべてが自動的に廃棄となりますことをご了承ください。 (凍結胚が残存しない場合、SEET法を希望される場合は、新たな採卵周期での培養液を凍結しSEET法で使用します。)

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