治療について - ART

融解胚移植について

通常融解胚移植は、凍結した時期の胚を子宮腔内に移植をします。
採卵後2~3日目で胚移植を行った際、「不成功だった場合次回は胚盤胞を考えたい」という方については、原則、凍結前に追加で胚盤胞培養を行い、胚盤胞になったものを凍結することとします。また凍結した胚が培養4~5日目の桑実胚の場合には、融解後1日の追加培養を行ってから胚盤胞を移植することも可能です。この場合追加培養の費用は加算されません。

ガラス化保存からの融解

胚を融解する場合、液体窒素からクライオトップを取り出し、直ちに37度の融解液に入れ急速に融解し胚を取り出します。取り出した胚を希釈液に入れ徐々に凍結保護剤を薄めていきます。その後洗浄液で2回洗い、培養液に入れて培養します。

  • 1.融解胚移植を希望される場合は、少なくとも移植より2周期前にはお申し込み下さい。
  • 2.凍結した胚を融解し、子宮内に移植する時は子宮内膜の周期に合わせて行わなければなりません。方法としては自然周期法、卵巣刺激周期法、ホルモン補充周期法がありますが、妊娠率、移植キャンセル率等を考慮して当院では原則、ホルモン補充周期法を行っております。医師の指示を聞き、正しく理解をしてください。

以下に注意点をお示しします。

  • 1.子宮内膜の状態によっては、融解胚移植の準備をしたにもかかわらず、胚移植が延期、または中止となる事がありえます。
  • 2.合成卵胞ホルモンの副作用として、男児の女性化、女児の経腟壁の角化傾向、思春期以降に腟癌を引き起こす可能性が指摘されていますが、ホルモン補充周期治療が始められて、約20年の間に男児の女性化等の報告はありません。当院で行う自然の卵胞ホルモン(エストラーナテープやジュリナ等)の量では女児に対する副作用も理論的にはないものと考えられています。
    なお、個々の患者さんの子宮内環境を考慮して エストラーナテープ等を増量して用いることがありますが、過去の報告から考えると融解胚移植時に通常増量しているエストラーナテープ等の量で前述の副作用が起きる可能性はありません。

参考までにホルモン補充周期の表をお示しします。お薬の量や種類、使用方法は個人で異なりますので必ず医師の指示に従ってください。

ホルモン補充周期の表

融解胚移植の場合、胚を凍結した時期によりいくつかのパターンが考えられます。下にそれらの例をお示しします。あくまでも当院での例です。

凍結胚融解後、同日の移植を予定している方の場合

凍結胚の融解は、朝9時から開始します。培養器にて回復培養を2~3時間行います。胚が十分に回復した場合は胚移植が可能となります。(胚が十分に回復しない場合は胚移植を中止する場合があります)午前11時~12時の間に連絡をしますので、必ず連絡をとれるようにしてください。

凍結分割期胚(2~3日目の胚)融解後、追加培養を希望される方の場合

凍結胚の融解は、朝9時から開始します。回復培養を2~3時間行い、午前11時~12時に胚の状況を確認後に連絡します。胚の状態によって

  • 追加培養(胚盤胞培養)を行う
  • 移植キャンセルとなる

場合があります。
追加培養を行う場合は、胚盤胞培養の3~6日目と同様のスケジュールとなります。
また、この場合は胚盤胞培養の費用が追加加算されます。

凍結桑実胚融解後、追加培養を希望される方の場合

凍結胚の融解は、朝9時から開始します。回復培養を2~3時間行い、午前11時~12時に胚の状況を確認後、一度連絡をします。胚の状態によって

  • もう一日追加培養を行う
  • その日に移植を行う
  • 移植キャンセルとなる

場合があります。追加培養を行った場合は、翌日の朝8時~9時の間に連絡します。また、翌日になっても胚盤胞が得られない場合はキャンセルとなることもあります。

移植の方法は新鮮胚移植の時と同様に、リプロダクションの採卵室で内診と同じように診察台に上がっていただきます。細いカテーテルで子宮内に注入します。胚移植後安静の後退院となります。
当院では、多胎妊娠予防のため、融解胚移植する胚の数は原則として1個とします。ただし、治療時35歳以上もしくは2回続けて妊娠しなかった場合は2個入れることもあります。
凍結胚を融解する数につきましては、患者さんご夫婦の意向が尊重されます。しかし移植できる数が限定されていること、また融解した後、回復した胚の再凍結を当院では行っておりません。移植に使用しなかった融解胚は廃棄となることをご了承頂いた上で、担当医とご相談ください。

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