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小さなお子さんへの粉薬の飲ませ方
小さなお子さんの薬の服用時間について
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飲み忘れないようにする方法は?
もし薬を飲み忘れたら
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食前、食後、食間以外の薬の飲み方
食前・食後・食間とは?
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多めの水または白湯で飲みましょう
薬を飲む時は、多めの水または白湯で飲んで下さい。コップ1杯程度の量が目安です。ただし、腎臓や心臓の病気などで飲水量が制限されている場合は医師の指示に従ってください。

薬はまず溶けてから体に吸収されるので、少ない水で飲むと薬が溶けにくく、吸収が悪くなって薬の効果が十分に現われないばかりか、食道にくっついてその所が刺激され、潰瘍ができてしまうことがあります。また、水または白湯以外の飲み物で飲むと、薬によっては飲みあわせが悪く、薬が効きすぎて副作用が現れたり、逆に効果が下がったりすることがあります。例えば、ある種の血圧を下げる薬などをグレープフルーツジュースと一緒に飲むと、薬が効きすぎて血圧が下がりすぎてしまうことがあり、また、牛乳とある種の抗生物質を一緒に飲むと、薬の吸収が悪くなりせっかく飲んだ薬の効果がない、なんてこともあります。飲み合わせはすべての薬と飲み物で試験されているわけではないので、まだ知られていない飲み合わせが悪いペアーがあるかもしれません。

以上のような理由から、薬を飲むときはコップ一杯程度の水または白湯で飲むようにしましょう。

食前・食後・食間とは?
薬の飲む時間の「食前」「食後」「食間」とは、どういう意味か正しく理解できていますでしょうか?

「食前」とは食事の30分くらい前に飲むことで、「食前30分」と明確に指示される場合もありますが、同じ意味です。この飲み方をする薬には、たとえば胃酸の分泌をうながして食欲を出すための薬や、食べても気持ち悪くならないようにする薬、食事の後では吸収が悪い薬などあります。また、「食直前」という飲み方をする薬もありますが、その言葉の通り食事をする直前に飲むことで、食事の後急に血糖値が高くなるのを抑えるための薬や食べ物に含まれるリンが体内に吸収されないようにする薬などはこの飲み方をします。

「食後」とは食事の後30分くらいまでに飲むことで、「食後30分」と明確に指示される場合もありますが、同じ意味です。胃の中に食べ物が残っている状態なので、胃に対する刺激が抑えられ、また飲み忘れも少ないことからこの飲み方をする薬が多くなっています。「食直後」という飲み方をする薬もありますが、その言葉の通り食事の後すぐに飲むことです。脂肪に溶けやすい薬は、食事の後の方がよく吸収されるためこの飲み方が効果的です。胃腸障害をおこしやすい痛み止めの薬もこの飲み方をします。

「食間」とは食事と食事の間、つまり食事の2時間くらい後に飲むことで、「食後2時間」と明確に指示される場合もありますが、同じ意味です。間違われやすいのですが、決して食事の最中に飲むことではありません。この飲み方は胃の中に食べ物があまり入っていないことが前提で、食事の影響や他の薬により吸収が悪くなって効果が下がる薬や、空腹時の胃酸を中和させる薬などはこの飲み方をします。食事の影響により吸収が悪くなって効果が下がる薬の場合は、お菓子などを摂る時間にも注意したいものです。

薬の飲む時間は薬の特性や副作用の予防、また食べ物や他の薬との飲み合わせなどを考慮して指示されています。勝手に飲む時間を変えてしまうと薬の効果が下がったり、また副作用が出てしまったりする場合もありますので、指示通りに飲むようにしてください。もし、指示された時間に飲むのが難しい場合は医師または薬剤師に相談してみてください。

食前、食後、食間以外の薬の飲み方
薬の飲み方には前項で説明した「食前」「食後」「食間」以外に、「一定時間間隔」「就寝前」「起床時」「頓用」などがあります。

「一定時間間隔」とは例えば6時間おきとか8時間おきに飲むような飲み方のことです。体の中の薬の濃度を一定以上に保って、効果を持続させる必要がある場合にこのような飲み方をします。喘息に使われる気管支を広げて呼吸を楽にする薬や抗生物質などはこの飲み方が効果的です。

「就寝前」とはその言葉の通り寝る前に飲むことです。便通を良くする薬や寝つきをよくする薬などはこの時間に飲みます。また喘息発作やリウマチの痛みなど、夜半から明け方に出やすい症状を抑えるために、その症状に対する薬をこの時間に飲むことがあります。

「起床時」とは言葉の通り朝起きた時に飲むことです。血圧を上げる薬や骨の量を増やして骨を折れにくくする薬の中にこの飲み方をするものがあります。血圧を上げる薬は朝の低い血圧を上げるためにこの飲み方をします。骨の量を増やして骨を折れにくくする薬は食べ物の影響で吸収が悪くなって効果が下がってしまったり、また食べ物と一緒に胃に長く留まることにより食道や胃を荒らしてしまったりするので、これを防ぐためにこの飲み方をします。

「頓用(頓服)」とは症状が出た時又はひどい時など必要時に1回分を飲む(使う)ことです。頓用として使われるお薬には、痛み止めの薬、熱を下げる薬、便通を良くする薬、寝つきを良くする薬、狭心症の発作を抑える薬などがあります。坐薬や吸入薬などの外用薬も頓用としてよく使われます。薬の袋にどういう時に飲む(使う)かが記載されていますので、その通りに飲んで(使って)ください。

頓用(頓服)の使い方
前項で少し触れましたが、頓用(頓服)は症状が出た時またはひどい時など必要時に飲む(使う)ことです。この項では頓用で用いられる薬の一般的な使い方を具体的に説明したいと思います。あくまでも一般的な使い方ですので医師からの指示や薬の袋に書かれている使い方を優先してください。

「痛み止めの薬」は痛い時に1回分を飲みます。効かないからといって続けて飲むのはいけません。5〜6時間は間隔をあけるようにしてください。坐薬の痛み止めの薬も同様のタイミングで肛門に挿入します。

「熱を下げる薬」は熱が38.5℃(場合によっては38.0℃)以上の時に1回分を飲みます。この場合も効かないからと言って続けて飲むのはいけません。5〜6時間は間隔をあけるようにしてください。坐薬の熱を下げる薬も同様のタイミングで肛門に挿入します。

「便通を良くする薬」は便秘の時に飲みます。通常、寝る前に飲むと翌朝にお通じがあるように効きますので、寝る前に1回分を飲みます。もしその日にお通じがなかった場合、再び寝る前に同様に飲むようにします。薬に頼るばかりでなく、食べ物(繊維の多い野菜やくだもの)や運動により薬を飲まずに排便できるように心がけることも大切です。

「寝つきを良くする薬」は眠れない時に寝る前に1回分を飲みます。眠れないからといって続けて飲んではいけません。必ず1回量を守りましょう。また、薬を飲んだ後はあまり歩いたりしないようにしましょう。もうろうとしたり足元がふらついたりして転倒する危険があるからです。

「狭心症の発作を抑える薬」は舌の下に入れて溶かして使用する舌下錠といわれるものと、舌の下に噴霧するスプレータイプのものがあります。舌下錠は狭心症の発作が起こった時に1錠(場合によっては2錠)を使用します。効果は数分後に現れますが効果がない場合にさらに1錠(場合によっては2錠)を使用します。1回の発作で3錠まで使用して発作が15分続く時、また無効の時は受診してください。飲んでも効果がないので飲んではいけません。スプレータイプは発作の時に、舌下に1噴霧します。効果は数分後に現れますが効果がない場合1噴霧追加します。どちらのタイプの薬も使用により血圧が低下することがあるので、使用する時は座って使用するなど注意が必要です。

食事をしなかったら
薬の飲み方は「食前」「食後」「食間」などと食事を基準にして指示されることが多いのですが、では、もし食事をしなかった場合、薬はどうしたらいいでしょう。

一般的には「食間」に飲む薬や「食後」に飲む薬の多くは食事をしない場合でも飲んでも構いません。なぜなら、「食間」に飲む薬の場合はもともと空腹の時に飲むのが前提の薬なので、食事をしなくても飲んで問題ないのです。また、「食後」に飲むように指示されている薬は、食事に関係なく毎日行っている行為とセットにしておけば、飲み忘れが少ないという理由からこの飲み方をする薬が多いので、そのような薬は食事をしなくても問題ないのです。

しかし中には、食事の吸収を遅らせるなど食事をすることが前提になっている薬、胃を荒らしてしまう薬、食後の方が吸収の良い薬などがありますので注意が必要です。また、食事をしなかった場合には絶対に飲んではいけない薬があります。それは血糖値を下げる薬で、この薬は通常1日3回食事をする事を前提として指示されていますので、食事をしないで飲むと低血糖になり、意識不明になるなど危険なのです。

以上にように、食事をしなかった場合でも飲んでいい薬とダメな薬がありますので、事前に医師や薬剤師に確認しておくとよいでしょう。また、例えば1日2食しか食べない方や食事を抜くことが多いなど食生活が不規則な方も事前に医師に相談しておくといいでしょう。

もし薬を飲み忘れたら
薬は指示された通りに飲んでいただくことが大切なので、飲み忘れがちな方は何か工夫(次項参照)をするといいでしょう。しかし、注意していても、つい忘れてしまうことがあるかもしれませんので、事前に医師や薬剤師に薬を飲み忘れた場合の対処法を尋ねておくといいでしょう。

薬を飲み忘れてしまった場合の一般的な対処法を説明したいと思います。

飲み忘れに気がついた時間が、本来飲むべき時間からあまりたっていなければ、気がついた時点で飲んで下さい。この場合には、その次に飲むまでの間隔が短くなるので、なるべくその次は少し遅めに服用し、あまり短い間隔で飲まないようにすると安全です。間隔をあける目安として、1日3回飲む薬は少なくとも4時間程度、1日2回飲む薬は少なくとも5〜6時間程度です。1日1回飲む薬は少なくとも8時間くらいです。

逆に飲み忘れに気がついた時間が次に飲む時間に近い場合は、忘れた分は飲まないでください。決して2回分を一度に飲むようなことはしないで下さい。

上記はあくまでも一般的な話です。薬の中には、糖尿病の薬のように飲み方を間違えると低血糖をおこして危険なものや、また、てんかんの薬などは、血液中の薬の濃度をきちんと維持することが大切なため、不規則な飲み方が危険なものもあります。飲み忘れた場合の細かな対処法は薬や症状によって違いますので、飲み忘れに気づいたら、自分で判断せずに医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

飲み忘れないようにする方法は?
まず、自分の飲んでいる薬がどのように効くのか、どうして飲まなければいけないのかを、医師又は薬剤師に聞いて理解することが大切です。自分の病気に対してその薬がどうして必要なのかがわかると、薬の飲み忘れが減ると思います。そして薬を飲むことを習慣づけることです。食事の前には食卓の上に出しておき食後に飲む習慣、朝新聞を読んだ後に飲む習慣など、自分なりに習慣づけるといいでしょう。

では、飲み忘れのタイプ別に防止策を挙げてみましょう。

  • 食後30分に飲むように指示されている薬を、「食事が終わって30分待っているうちに忘れてしまうのよね」という方が時々います。食後30分とは食事の後30分以内に飲むという意味ですので、忘れがちな方は食後すぐに飲んでもかまいません。食後すぐ服用した場合と食事をして30分たってから服用した場合とでは、一般的に薬効にはそれほど差はないと言われています。
  • 食間(食事と食事の間、つまりおおよそ食後2時間)に飲むように指示されている薬を、「仕事などをしているとつい忘れてしまうのよね」という方がいます。この場合はタイマーなどをセットしておくといいでしょう。仕事中で音が鳴らせない場合は、振動するものや、イヤホンタイプのものなどもあるようですので、探してみてください。
  • 飲んだか、飲んでないのかわからなくなってしまったことって、結構あると思います。これを防ぐにはカレンダー形式の表に飲んだ場合にチェックするという方法などや、もしくは、カレンダー形式の薬箱に1回分ずつ分けて入れておく、などの方法があります。
  • 1日1回飲む薬より、1日3回、4回と飲む回数が多い方がどうしても飲み忘れる場合が多くなります。特に昼は外出したり仕事をしたりしていると忘れることが多くなります。自分なりに忘れないように工夫をしてもどうしても飲み忘れてしまう方は、1日1回または2回飲めばいい代わりの薬に代えてもらえるかもしれないので、医師に相談してみましょう。
  • 1回に飲む薬がたくさんあるのできちんと飲んでいるつもりでも、いつも最後に数種類薬が残ってしまう、とうい方がいます。この場合は、1回に飲む分の薬を1袋にまとめてもらえることもあるので、薬局の薬剤師さんに相談してみてください。

以上、飲み忘れないようにするための方法を挙げてみましたので参考にしてみてください。それでもやはり飲み忘れてしまう方は、医師または薬剤師に相談してみてください。その方に合ったもっとよい方法を教えてくれるかもしれません。

PTPシートから出して飲みましょう
薬の中にはPTPという包装シートに入っている薬があります。PTPとは、Press Through Packageの略で、押して、突き破る、包装を意味しています。表が透明で中が見え、裏はアルミ箔が貼ってあります。この包装シートのまま飲んでしまうと、角が硬くとがっているので、食道、胃などを損傷し、穴をあけたり潰瘍を発生したりすることになります。包装シートのまま飲んでしまうなどちょっと考えにくいと思われますが、実際には結構あるそうです。PTPシートから出して飲むことはわかっていても、考え事をしていた、あわてていた、テレビを見ながら飲んだなど、注意力がかけているときに誤ってPTPシートのまま飲んでしまうという事故がおきているようです。ですので、薬を飲むときは集中してPTPシートから出したことを確認してから飲んでください。もし、誤ってPTPシートから出さずに飲んでしまった時はすぐに受診するようにしてください。

余談ですが、以前は手で簡単に1錠分ずつ切り離せていたPTPシートが、数年前頃から手では切り離せなくなり不便に感じた方は多いと思います。これは誤飲防止のためで、1錠分ずつPTPシートを切り離してから中の薬を出すより、数錠分PTPシートがつながった状態から薬を出すようにした方が、PTPシートの誤飲が回避されるだろうという観点からPTPシートにスリット(包装を切れやすくする薄い切れ目)をあまり入れなくなったからなのです。

小さなお子さんの薬の服用時間について
小さなお子さんはお腹がいっぱいだと薬を飲んでくれないので、食前や授乳前に飲ませることをお勧めします。大人の場合と異なり小さなお子さんの場合は食事とのタイミングをあまり厳重にする必要はありませんので、たとえ食後の指示が出ていたとしても、大抵の場合は食前などの空腹時に飲ませても問題はありません。むしろお腹がいっぱいになってしまって薬を飲まないことのほうが問題です。食事に関係なくお子さんの飲める時に、間隔を空けて飲ませるようにしてください。
錠剤を割ったり砕いたり、カプセルをはずしたりしない
錠剤、カプセル剤の中には大きく飲みにくいものもあります。しかし、飲みにくいからといって勝手に錠剤を割ったり砕いたり、カプセルをはずして飲まないようにしましょう。薬によっては、長時間効果が現れるようにしたり、胃で溶けずに腸で溶けるようにしたり、苦くないようにするために、錠剤やカプセル自体に色々な工夫がされているものがあります。錠剤を割ったり砕いたり、カプセルをはずしたりしてしまうと、その工夫がダメになり、急に薬の濃度が上昇し副作用がでたり、薬の効果がなくなったり、薬が効いてる時間が短くなったり、また苦みのため服用しにくくなったりする場合があるのです。

薬局では医師からの指示により、錠剤を割ったり砕いたり、カプセルをはずして調剤することがありますが、お薬の特性などよく検討してから行っています。

錠剤やカプセル剤が大きすぎるなどでどうも飲みにくいという人は、少し多めの水で飲むか、またはあらかじめ口に少量の水をふくんでから飲み、その後さらに水で飲むようにするとよいでしょう。しかし、それでも飲めないという人は、医師か薬剤師に相談してみて下さい。

薬は他の人にあげないでください
病院や診療所で処方してもらった薬が残ってしまった場合どうしてますか?取っておいて同じ症状が出た時に使ったり、また同じような症状のある家族や知人にあげたりしていませんか?そのようなことは絶対にしてはいけません。病院や診療所で処方された薬はその人の体質やその時の症状、他にかかっている病気などを考慮して選ばれています。自分の判断で以前と同じ症状だと思っても同じ病気とは限りませんし、人・病気によっては使ってはいけない薬もあります。また薬も食品と同じように使用期限もあります。残ってしまったら(本来頓用の薬以外は残らないはずですが…)、少々もったいないと思っても捨ててください。『薬は他の人にあげない、他の人から薬をもらって使用しない』を守ってください。
小さなお子さんへの粉薬の飲ませ方
基本的には、少量の水または白湯に溶かすか懸濁(無理に溶かさず粉を水中に分散させる)させて飲ませてください。溶かしてから時間が経つと苦味が増したり効果が下がってしまったりすることがあるので飲ませる直前に溶かし、また、飲み残さないように飲みきれる量に溶かすことが大切です。直前に混ぜるのであれば少量のジュース類、ココア、アイスクリーム、シャーベット、ヨーグルトなど好みのものに混ぜてもよいでしょう。水に完全に溶けない粉薬の場合は、水に懸濁させるよりアイスクリーム、シャーベット、ヨーグルトなど固形や半固形の物に混ぜる方が飲みやすい場合もあるようです

粉薬の中には効果が持続するように工夫されていて無理に溶かしたりすると効力が落ちてしまうものもあります。また混ぜる飲み物などによっては苦味が増してしまうものありますので、詳しくは薬をもらった時に薬剤師に確認するようにしましょう。

赤ちゃんの場合は、少量の水で練ってお団子状にして清潔な指で上あごや頬の内側に塗ります。その後、水やミルクを飲ませるようにするとよいでしょう。スプーンやスポイトを用いて口の奥のほうに流し込むのもよいでしょう。ミルクに溶かして飲ませるとミルク嫌いになる場合もあるのでミルクに溶かして飲ませることはしないでください。

今使用している薬・健康食品を医師に伝えましょう
薬を2種類以上同時に使用した場合、薬の組み合わせによっては作用が強く出たり、逆に効果がなくなったり、場合によっては副作用が出たりすることがあります。同じ医師が数種類の薬を処方する場合はこれらの事を考慮して処方しますが、複数の病院や診療所にかかって薬をもらう場合などは注意が必要です。他の病院や診療所からもらって使用している薬がある場合は必ず診察時に医師に伝えるようにしてください。例えば「血圧の薬」といってもいろいろな種類の薬がありますので、「お薬手帳」や薬の名前などが書かれている説明書をお持ちであればそれらを提示するか、または実物を見せてください。

また、病院で処方された薬同士だけでなく、市販されている薬や健康食品とも組み合わせが悪いものがありますので、市販の薬や健康食品を飲んでいる場合も同様に医師に伝えるようにしてください。

水がなくても飲める薬
以前、「薬を飲むときはコップ一杯程度の水または白湯で飲むようにしましょう。」と書きましたが、薬のなかには水がなくても飲める薬があります。それは「チュアブル錠」や「口腔内崩壊錠(こうくうないほうかいじょう)」といわれるタイプの錠剤です。「チュアブル錠」は咀嚼錠(そしゃくじょう)とも呼ばれ、口の中で噛み砕いても口の中で溶かしても飲むことができ、「口腔内崩壊錠」は速崩錠(そくほうじょう)や速溶錠(そくようじょう)などとも呼ばれ、すばやく口の中で溶け容易に唾液で飲み込むことができるので、両方とも水がなくても飲むことができるのです。もちろん、水や白湯を用いて普通の錠剤と同じように飲むことも可能です。高齢の方などで錠剤を飲みこむのが苦手な方でも飲みやすく、最近このようなタイプの薬が増えつつあります。

チュアブル錠も口腔内崩壊錠も見た目だけでは普通の錠剤と区別がつきません。薬の中には十分な水で飲まなければいけない薬がありますので、勝手に判断しないで水がなくても飲んでいいか薬剤師に聞いてください。

飲み込まない錠剤
普通の錠剤は飲み込みますが、ちょっと違った使い方をする錠剤があります。たとえば、「舌下錠」、「トローチ錠」、「口腔内付着錠」などです。

「舌下錠」は舌の下または歯茎と頬の間に入れて溶かして使用する薬です。口の粘膜から吸収されすばやく効果を発揮します。狭心症の発作の時に使うニトログリセリンなどがあります。間違って飲み込んでも心配いりませんが効果が現れないこともあります。

「トローチ錠」は噛み砕いたり飲み込んだりせず、口の中でゆっくり溶かしながらできるだけ長く口に含みます。口腔や咽頭粘膜の治療に用いられます。中には錠剤に穴があいてるものがありますが、これは誤って気管支に入ってしまった時、窒息しないようにあけられています。

「口腔内付着錠」は口腔粘膜の患部に付着させてその部位に持続的に効かせるようにした製剤です。口内炎の薬があります。

見た目は普通の錠剤と変わらなくてもそれぞれ使い方・注意点が違いますので、処方された場合には薬剤師から説明を受けるようにして下さい。

目薬のさし方
目薬の一般的なさし方をご紹介しましょう。

@ まず手を石鹸でよく洗います。

A 顔をやや上向きにし、指で下まぶたを軽く引き目薬をさします。1回にさす目薬の量は1滴で充分です。

B 目薬をさす時容器の先がまつ毛やまぶたなどに触れないように注意してください。

C 目薬をさした後は約1〜5分間静かにまぶたを閉じてください。この時軽く目頭を押さえるとよいでしょう。

D 目からあふれでた目薬は清潔なティッシュなどでふき取ってください。

<上記さし方の解説>

@の解説:手には多くの雑菌が存在しますので、目や目薬が汚染されないようにするためです。

Aの解説:目に一時的に留まることができる水分量は約30μL。目薬1滴は約50μLほどですので、確実に入れば1滴で充分というわけです。さした目薬は涙の流れと同じように、鼻涙管という管を通って鼻や口に流れ出ますので、たくさんさしても無駄になるばかりか、全身的な副作用がでてしまうおそれもあります。しかし、医師の指示がある場合はその指示に従ってください。

Bの解説:容器の先が汚染されないようにするためです。

Cの解説:目頭をかるく押さえることにより目薬が鼻涙管を通って鼻や口に流れ出るのを防ぐことができます。逆にまばたきはこの流れを早めてしまうので目を閉じるといいのです。

Dの解説:目の周りの皮膚はデリケートですので、目からあふれでた目薬で目の周りの皮膚が荒れる場合があるからです。

注意が必要な目薬
  • よく振るように注意書きが書いてある目薬は、成分が水に溶けにくく下に沈みやすいからなので、必ずよく振ってから目にさして下さい。
  • 検査や治療のために眼の瞳孔を広げる目薬があります。この目薬をさした後は瞳孔がひらいているので、まぶしく感じたり、眼がかすんだりします。そのため回復するまでは自動車の運転等危険を伴う作業ははやめましょう。また、サングラスを着用するなどして日光や強い光を直接見ないようにしましょう。回復するまでの時間は短いもので4〜5時間、長いものでは10日前後かかるものがあります。
  • 目薬のなかには、粉末(または錠剤)と液体に分かれていて溶かしてから使う目薬があります。これは溶かした後変質しやすく使用期限が短いからなのです。そのため溶かした後冷所に保管する必要のあるものもあります。このタイプの目薬は添付されている説明書を見ながら正しく溶かし、その都度よく振って使用期限をまもってお使いください。
  • 目薬自体は液体なのですが、目にさした後に目の表面でゼリー状になり、長く効かせるように工夫された目薬があります。このため目がかすんだりべたつくことがありますが薬の性質なので異常ではありません。前項で2種類以上の目薬を同時にさす場合、基本的には5分以上間隔をあけてからさすように書きましたが、このタイプの目薬の場合は最後にさし、前にさした目薬との間隔を少なくとも10分間あける必要があります。
コンタクトレンズを使用している方の目薬の注意
コンタクトレンズを使用している方で目薬を処方された場合は、コンタクトレンズを外してからさすのか、それともコンタクトレンズをつけたま目薬をさしていいのか、眼科医に相談して下さい。 眼科医の指示がない場合、基本的にはハードレンズ、ソフトレンズいずれのレンズにおいても外してから目薬をさし、5分以上経ってからコンタクトレンズを再びつけるようにしてください。つけたまま目薬をさすと、お薬の成分がレンズに付着して劣化の原因となる可能性があるばかりか、お薬の成分がレンズ内に長く停滞することにより通常より副作用が強くでる可能性があるからなのです。
小さなお子さんへの目薬の使い方
 小さなお子さんも基本的には「目薬のさし方」の項で書いたような方法で目薬をさしてください。お子さんを仰向けにさせるか頭をやや上向きにさせて、片方の手でお子さんの下まぶたをひき下げて、もう片方の手で目薬をさします。いやがってじっとできないお子さんの場合は以下のような方法でお子さんの頭をやさしく固定して目薬をさしてください。

固定方法1.お子さんを仰向けにさせ馬乗りにまたがり、両太ももでお子さんの頭をはさみ固定します。

固定方法2.お子さんを仰向けにさせ、お子さんの頭側から足を広げて座り、お子さんの頭を股の間に挟み、両足で腕や体をおさえます。

 どうしても目を開けることができないお子さんの場合には、目頭に目薬をさします。そのまま目をぱちぱち(開けたり、閉じたり)させると自然と目薬が目の中に入って行きます。

 お子さんが泣いている最中は目薬が涙で流れてしまいますので、泣き止んでから目薬をさしてください。

2種類以上の目薬を同時にさす場合
<間隔>2種類以上の目薬を同時にさす場合、基本的には5分以上間隔をあけてからさしてください。間隔をあけずに目薬をさしてしまうと、後からさした目薬が最初にさした目薬を洗い流してしまい効果が減ってしまうからです。1分後にさした場合でも最初にさした目薬を50%の濃度に低下させてしまい、5分後にさした場合はほぼ影響がなかったというデータがあるようです。したがって基本的には5分以上間隔をあければお互いの影響はなくなると考えられます。また間隔をあけずにさした場合、目薬の中に含まれる成分どうしが配合変化を起こす可能性もあるので、これを避けるためにも5分以上間隔をあけることが望ましいのです。

<順番>2種類以上の目薬をさす場合の順番は、上記に書いたよう5分以上間隔をあければ相互の影響はなくなるので特に気にしなくてもいいのですが、あえて順番をつけるとすると以下のとおりです。医師の指示がでている場合はその指示に従ってください。

・ よく効かせたい目薬を後にさします。

・ 白く濁ったり、よく振って使うような懸濁性の目薬は水に溶けにくく吸収が悪いので、後からさします。

・ さした後にゲル化する目薬は後からさします。

・ 目薬と眼軟膏の併用では、眼軟膏は水溶性の目薬をはじいてしまうので、眼軟膏を後から使用します。

眼軟膏の塗り方
眼軟膏は普通の軟膏と違い、目に使用するために無菌的に調製した軟膏で、目薬に比べ効果を持続させることができます。下記に眼軟膏の一般的な使い方をご紹介しましょう。
  1. 手をせっけんできれいに洗います。
  2. 眼軟膏のチューブの先を清潔なティッシュペーパーなどで拭いてください。
  3. 鏡を見ながら下まぶたを下方にひき、下まぶたに向かってチューブを少し押して薬を出してください。このときチューブの先がまぶたやまつげ、眼球に触れないようにしてください。
  4. 眼を閉じ、まぶたの上から軽くマーサージしてください。
  5. チューブの先を清潔なティッシュペーパーなどで拭きキャップをします。

眼軟膏を目薬と同時に使用する場合は、目薬を先に使用し5分以上あけてから眼軟膏を最後に使用するようにしましょう。また、眼軟膏を目に入れた後は、一時見えにくくなりますので、見えにくい間は自動車の運転や危険な機械の操作は控えて下さい。

上記は眼軟膏の一般的な使い方をご紹介しましたが、眼の周囲に塗るなどの使い方をする場合もありますので、医師または薬剤師の指示にしたがってください。

坐薬の使い方
坐薬とは肛門から入れる薬です。くれぐれも座って飲む薬のことではありませんのでお間違いのないように…。直腸から吸収されて全身的に効果をあらわすものと痔の薬のように局所的に効果をあらわすものがあります。胃を通らないので胃をあらさず、早く効果があらわれ、嘔気・嘔吐があっても使いやすいという特長があります。以下の要領でご使用ください。
  • まず、手をきれいに洗ってください。
  • 容器から取り出し、坐薬の底部を指先またなどティッシュでつまみ、先のとがった方から肛門に深く入れます。
  • 自分で行なう場合は、排便の時の姿勢で坐薬を入れた後立ち上がれば簡単に入れることができます。大人の方を介助する場合には横向きに寝た姿勢が入れやすいようです。小さなお子さまの場合はオムツ換えの時の姿勢が入れやすいようです。
  • 坐薬のすべりが悪く入れにくい場合には坐薬を水かぬるま湯で軽くぬらすか、もしくは手の中で少し温めるとスムーズに入れられます。
  • 入れた後すぐに薬が出ないように、ティッシュなどで肛門を4〜5秒位押さえておくといいでしょう。また20〜30分位は運動などをさけてください。
  • 入れた後異物感や便意を感じますが薬が出てしまうので、排便はできれば1時間位(1時間位すれば薬の成分はほぼ吸収されるため)は我慢してください。
入れた坐薬が出てしまったら
坐薬を入れた後すぐに排便をしてしまうと坐薬も一緒に出てしまいますので、できるだけ排便は坐薬を入れる前に済ませておくてください。では、もし入れた後すぐに排便をしてしまった場合または坐薬だけが出てしまった場合どうしたらいいでしょうか?原型をとどめた坐薬が出た場合には再度新しい坐薬を入れてください。坐薬が溶けてしまっている場合(10〜15分以上経過している場合)には薬がある程度吸収されていますので、すぐに追加せず様子をみて、次の使用まで4時間以上あけましょう。

坐薬を入れてしばらく時間が経ってから油のような排泄物がでることがありますが、これは薬に含まれる油分ですので心配はいりません。

2種類以上の坐薬を使うとき
坐薬は主成分(有効成分)と基剤(キザイ:坐薬の形を作っている成分)からなり、直腸で基剤が溶けて主成分を放出します。基剤には油脂性基剤(直腸内の体温で溶ける)と水溶性基剤(直腸内の水分を吸収し溶ける)があり、基剤の異なる坐薬を同時に入れると吸収が悪くなり期待する効果が得られない場合があります。よって2種類以上の坐薬を使う場合には基剤の種類にかかわらず少なくとも30分以上間隔をあけてから使用するといいでしょう。挿入順序としては特に医師の指示がなければ“けいれんを抑える薬”“ぜんそくの薬”“吐き気止めの薬”等の比較的緊急を要する坐薬を先に入れ、“熱を下げる薬”“抗生物質”等の坐薬はその後に入れるようにしましょう。
坐薬を1回1/2個使用とは?
小さなお子さんや高齢の方が坐薬を使用する場合、1個全部を使用すると量が多すぎることがあり、1回に半分(1/2個)や1回に2/3個使用するよう指示されることがあります。この場合、右図のように坐薬の挿入する方(とがった方)が1/2や2/3の量になるように清潔なはさみなどで斜めに切ってから使用してください。残った方は捨てて下さい。切るコツとしては、包装から取り出してから切ると手の体温で坐薬が溶けたり、すべったりしてうまく切れませんので、切る直前まで冷蔵庫など冷たい所に入れておき、包装の上から切るようにするといいでしょう。

吸入薬の種類
吸入薬とは、霧状や粉末状にした薬剤を口から吸い込み気管支や肺に作用させる薬剤です。内服した場合より早く効果を発揮し、全身的な副作用が少ないのが特徴です。気管支喘息の治療に使われる吸入薬として、副腎皮質ホルモン(ステロイド)剤、抗アレルギー剤、β(ベータ)刺激剤、抗コリン剤などがあります。ステロイド剤は気管支の炎症を抑えて喘息発作の程度や頻度を軽減します。抗アレルギー剤は気管支の炎症を抑えて喘息の発作を起こりにくくします。β刺激剤・抗コリン剤は気管支を拡げて呼吸を楽にします。これらの吸入薬は毎日定期的に使用し発作を予防する目的で使用されるものと、発作時のみに使用し発作を鎮める目的で使用されるものとに分けられます。前者はステロイド剤、抗アレルギー剤、長時間作用型のβ刺激剤、後者は短時間作用型のβ刺激剤、抗コリン剤です。

上記の薬剤以外に痰を出しやすくする薬やインフルエンザウイルスの増殖を抑えインフルエンザの症状を改善する薬も吸入薬としてあります。

2種類以上の吸入薬を使用する場合
気管支喘息の治療などでは2種類以上の吸入薬を同じ時間帯に使用する場合があります。この場合はβ(ベータ)刺激剤→抗コリン剤→ステロイド剤の順に吸入し、間隔は数分間あけてください。理由は、即効性のβ刺激剤を先に吸入して気道を拡張した後、抗コリン剤、ステロイド剤を吸入すると、より多くの薬剤が肺の奥までゆきわたるからです。ただし、β刺激剤であるセレベントという吸入薬は、長時間作用型で1日2回の使用でズ〜と効いている(気道を拡げている)ので、吸入順序にこだわる必要はないとされています。
吸入薬のタイプと特徴
吸入の仕組みからみた吸入薬のタイプについてご紹介します。吸入薬のタイプには加圧ガスによって薬剤を噴射させ吸入する「定量噴霧式吸入器型」(MDI)、薬剤の微粉末を自分の吸気によって吸入する「ドライパウダー吸入器型」(DPI)、専用の器具で薬液を霧状にして吸入する「電動ネブライザー型」の3タイプがあります。それぞれ利点と欠点があります。「定量噴霧式吸入器型」の利点は小型で携帯しやすいこと、発作時など緊急時でも使いやすいことなどで、欠点は薬剤の噴射と呼吸のタイミングを合わせる吸入技術が必要であること、口の中への薬剤沈着が多いことなどです。この欠点を補うために、いろいろなタイプの吸入補助器があります。「ドライパウダー吸入器型」の利点は呼吸のタイミングを合わせる必要がないこと、加圧ガスが不要であるなどで、欠点は一定の速度で吸入しないと肺に十分到達しないので幼児や呼吸機能が低い方では難しいなどです。「電動ネブライザー型」の利点は呼吸のタイミングを合わせる必要がないので乳幼児でも吸入が可能であること、いくつかの薬剤を混合して吸入が可能であるなどで、欠点としては専用の器具が高価で電気が必要である、時間がかかる、携帯に不便などです。利点・欠点を参考に使う人にあったタイプの吸入薬を選択し正しく使用することが重要です。
電動ネブライザー(器具)の種類
 電動ネブライザーは液体の薬(薬液)を霧状にする器具のことで、霧の発生方式の違いにより「ジェット式」「超音波式」「メッシュ式」の3つに別けられます。「ジェット式」は圧縮空気をつくりそれにより霧を発生させます。比較的安価ですが、音が大きくまた重いので携帯には不向きです。「超音波式」は超音波振動子により霧を発生させます。「ジェット式」に比べて霧粒子が小さくなるため肺の末端の方(肺胞)まで到達します。音は静かですが振動を発生させる振動子の発熱により薬液の成分を変化させてしてしまうことがあるようです。「メッシュ式」は高周波で振動する振動子によりメッシュの穴から薬液を押し出し噴霧するタイプです。超音波式と同様に音は静かで霧粒子が小さくかつ均一ですのでより多くの霧が肺の末端の方まで到達します。また「超音波式」のように振動子の発熱がないので、薬液の成分を変化させる心配がありません。「超音波式」と「メッシュ式」は「ジェット式」に比べると高価なようです。

 医療機関で使用するイメージのある電動ネブライザーですが、家庭でも電動ネブライザーを用いた吸入薬の使用が必要になる方がいます。最近では各社からいろいろな電動ネブライザーが発売されており、インターネットから簡単に購入することもできます。しかし薬液によっては「ジェット式」を使用するように勧めているもの(薬液が超音波式には適さない かつメッシュ式では短時間で噴霧されてしまう機種があるからという理由)などもありますので、電動ネブライザーを購入する際には医師によく相談してからにしましょう。

抗インフルエンザウイルス薬について
 年が明けてからインフルエンザの流行が広がりつつあるようですので、インフルエンザの治療薬である抗インフルエンザウイルス薬について特徴、注意点などを簡単にご説明しましょう。
抗インフルエンザウイルス薬は現在、リン酸オセルタミビル(タミフルカプセル・同ドライシロップ)、ザナミビル水和物(リレンザ)、塩酸アマンタジン(シンメトレル錠等)の3種類があります。これらの薬剤はインフルエンザにかかったすべての患者が必須というわけではなく、患者さんの状態や年齢を見極めて使用することになっています。抗インフルエンザウイルス薬を適切な時期(発症から48時間以内)に使用開始すると、ウイルスの増殖を抑えることにより、発熱期間が通常1〜2日間短縮されます。もしかしてインフルエンザかな?と思ったら早めに医療機関を受診し、抗インフルエンザウイルス薬が処方された場合には、1回目の薬をその場で使用するなど、早めに使用することをお勧めします。使用開始後1〜2日くらいで熱が下がってくることが多いのですが、熱が下がっても使用するのを止めてしまうと、またウイルスが増殖してしまいますので、先生から処方された日数は使用するようにしましょう。

<各薬剤の特徴>
○タミフル:カプセルとドライシロップの剤形があります。これまでにタミフルを服用した10歳代の患者さんの異常行動による死亡例が報告されています。このことから、現在10歳代の未成年の患者さんは、原則使用を差し控えるようになっています。この薬を処方された、小児・未成年の患者さんの保護者等の方は、少なくとも使用開始後2日間、小児・未成年の患者さんが一人にならないようにしてください。

※ 異常行動については、この薬が原因であるかどうかははっきりとしておらず、インフルエンザウイルスに感染しタミフルを飲んでいない患者さんでも異常行動が報告されています。インフルエンザと診断された場合には、異常行動発現の恐れがあると考えられますので、タミフルの処方の有無にかかわらず、万が一の事故を防止するために、インフルエンザと診断されてから少なくとも2日間は小児・未成年の患者さんが一人にならないよう、保護者等の方が配慮することが重要です。

○リレンザ:リレンザは専用の吸入器(ディスクヘラー)を用いて使用する吸入薬です。吸入された薬はおもに気道で作用し、血液中に入るのはわずかであるため、タミフルに比べ全身的な副作用が少ないというメリットがあります。逆に、小さなお子様などでは使用が難しいというデメリットがあります。

○シンメトレル等:A型インフルエンザにのみ有効です。インフルエンザの治療以外にパーキンソン病の治療や脳梗塞の後遺症を改善する薬として使用されています。タミフルおよびリレンザが発売されてからは、インフルエンザの治療として使用されるケースは減ったようです。

インフルエンザについて詳しく知りたい場合は下記のホームページをご参照ください。

点耳薬の使い方
 耳の中に薬液を適下するタイプの薬を点耳薬といいます。ばい菌をころすはたらきのものや炎症をやわらげるはたらきのもの、耳あかをやわらかくするはたらきのものなどがあります。目薬に似た容器に入っていますので、間違えて目にささないように注意してください。冷たい薬液を耳に入れると、めまいをおこすことがありますので、薬液を人肌程度に温めることがポイントで、以下の手順で使用してください。
  1. まず、手を石けんで洗い清潔にし、医師の指示に従い綿棒などで耳の分泌液を取り除きます。
  2. 容器を手のひらで2〜3分間握って、薬液を人肌程度に温めてください。
  3. 薬液を滴下する耳が上になるように横向きに寝てください。
  4. 耳たぶを後に引っ張るようにして、指示された滴数のお薬を耳の中に滴下します。この時、容器の先端が耳の内部に触れないように注意してください。(自分で滴下するのが難しい場合は、他の人に滴下してもらいましょう)
  5. お薬が流れ出ないように、指示された時間(一般的に、2〜3分間もしくは5〜10分間)そのままの姿勢を保ってください。
  6. 清潔なガーゼやティッシュを耳に当てながら起き上がり、耳の外に流れ出てきた薬液を拭き取ってください。